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『でじかめ温泉』
デジタルカメラ,写真についてのコンテンツです。
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FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0 WB:日陰


『のどかな土手』


写真をクリックすると大きな写真(300万画素。1200万画素から縮小して軽いシャープネスだけ掛けたもの)を表示します。


FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0 WB:日陰

『雨上がりの猫じゃらし』


写真をクリックすると大きな写真(300万画素。1200万画素から縮小して軽いシャープネスだけ掛けたもの)を表示します。


FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0
WB:日陰

『字体にも凝る』


 写真をクリックすると大きな写真(300万画素。1200万画素から縮小して軽いシャープネスだけ掛けたもの)を表示します。

F50fdの後継機「FinePix F60fd」の実写速報(デジカメWatch)が公開されました。
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2008/08/20/9030.html

昨年の「F50fd(量産試作機)」実写速報(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2007/08/02/6765.html

F60fdはノイズ除去処理(ぼかし)は強すぎず、基本的にはF50fdと同じく解像感(実践となる縮小&印刷)重視の画質傾向だと思います。ですが、大きく変わった点もあって、シャープネス処理が強くなってしまったようです。

上のリンク先を開いて、F50fdとF60fdの同じ被写体の写真を比べてみてください。同じ被写体の写真でも、季節や光の状況が丸っきり異なるので、直接の比較は出来ない(すると逆に誤った情報や噂だけが流れて危険)のですが、それぞれの傾向(特徴)は大体つかめます。

まず、線路を見下ろしたいつもの定点画像ですが、F60fdの写真は、一番奥に見えるビルまでクッキリしすぎていて、遠近感の表現がうまくできていません。F50fdの写真より、空気が澄んでいる状況とはいえ、ここまでクッキリと縁取られて浮き出ているのは少し不自然な感じです。シャープネスが掛かりにくい形状のクレーン(写真右上のほう)だけが「ぼんやり」しています。

感度別写真のウサギの毛も硬く写ってしまっているので、シャープネス処理が強くなってしまったのは間違いなさそうです。(フジ公式サンプル画像の人物の唇や眉毛の比較でも、その傾向が出ています)

ちなみに、パナソニックの作画向けコンパクトデジカメ「LUMIX LX3」の実写速報も、合わせて見てみるとその傾向の違いが良くわかります。

パナソニック「LUMIX DMC-LX3」の実写速報(デジカメWatch)
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/review/2008/07/29/8921.html

LX3はF50fdと似た傾向で、線路を見下ろした定点画像も、ウサギのぬいぐるみも、「遠近感を邪魔してしまう強いシャープネス処理」は見られず、柔らかく撮れているのがわかるかと思います。

この「弱めのシャープネス処理」は、レンズが良くないデジカメでやってしまうと、収差(主に画像周辺部の解像の甘さやボヤけなど)が目立ってしまいます。LX3のように、コストの掛かった性能の高いレンズだからこそ、あそこまで弱めのシャープネス処理で出せたのだと思います。

(右に続きます)
 


FinePix F50fd (ISO100) 35mm F5.0 WB:日陰

『林道(はやしみち)の出口から』


F50fdは個体差はありますが、画像右端のほうの解像がやや甘くなってしまう傾向があります(うちは2台所有していますが2台とも。他のレビューサイトやユーザーの方のF50fdも、程度の差はあれ同じ傾向があるようです)。300万画素サイズや600万画素サイズではほぼ気にならないので、実用上の問題はありませんが、キッチリしているほうがもちろんベストです。

参考に上の写真の等倍画像をアップしておきます。こちら(1200万画素サイズ)

デジカメの掲示板等を見ると、特に等倍でチェックする方はF50fdのこの右端の収差に悩んでいた方も結構いたようなので、それに関する修理依頼や問い合わせとかが、もしかしたら多かったのかもしれません。その結果、F60fdでは少しでもこの辺の収差を押さえ込むために、シャープネス処理を強くしたことが考えられます。(推測です)

ただ、シャープネス処理を強くしすぎても、うわべの解像感しか得られないですので、「等倍画像チェッカーオンリーな方々」の点数が上がるだけです。肝となる実際の使用画質(縮小&印刷)では、画質の遠近感が破綻します。

等倍をそのままトリミングして使うぐらいの中級者以降の方は、シャープネス処理も後から自分で掛けられるでしょうし、たいていの一般の方は、付属の「FinePix Viewer」等で縮小画像を鑑賞しますので、等倍画像を無茶して化粧する(その結果、縮小時の画質を落としてしまう)理由はないはずです。

雑誌・サイトやデジカメ掲示板のレビューが気になるのならば、「印刷したときに一番綺麗になるように調整しています」や「縮小したときにも画像が破綻しないように調整しています」のように、しっかり正々堂々と宣伝すべきです。

F60fdは、左のリンク先「F60fdの実写速報」の定点画像を見てもわかるように、F50fdゆずりの右端の収差(解像の甘さ)は引き継いでいます。この実写速報のF60fdは、ちょっと収差が大きめに見えるので、程度の悪いほうの個体と思います。これをシャープネス処理で押さえ込むのではなくって、レンズ性能のアップで頑張って欲しいところです。

以下、以前に記載した関連記事です。
シャープネス処理が強すぎた場合の副作用について
シャープネス処理が強すぎると、遠近感の表現が破綻する。

「等倍画像に物申す!」
デジタルカメラの等倍画像が綺麗ではない理由


ちなみに等倍画像でも、マクロ撮影のように「基本の輪郭が太い」被写体は、等倍画像でも見栄えがします(諧調は的確に補完されるので)。

参考に、上の写真『雨上がりの猫じゃらし』の等倍画像もアップしておきます。
こちら(1200万画素サイズ。回転させていないので横画像になってます)

等倍画像の化粧(ノイズ処理・シャープネス処理)しすぎ問題も、単板(単色)CCDだからより起こってしまう問題であって、皆フォビオンのようなフルカラー(RGB)素子になるまで、この問題は続いてしまいそうです。

                                               2008.8.21更新
 

 

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