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『でじかめ温泉』
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シグマ『DP2x』のJPEG抽出オート現像SPP5(付属ソフト)SILKYPIXでのカスタム現像を比較


↑付属ソフト『SIGMA Photo Pro 5(SPP5)』でJPEG抽出 【 カメラの設定は、Colorニュートラル,彩度+0.2,シャープネス-0.6 】
DP2x本体内のJPEG画像生成は、赤みは強い傾向がありますが、色のバランスは崩れることなく、まとまりがあります。※夕刻なので、このぐらいの赤みなら、おかしくはありません。
大きく印刷しなかったり、拡大して鑑賞しない場合は、JPEGでも充分だと思います。縮小画像でも、フォビオン素子の「線が細く、混じりけの無い高画質」は発揮されていると思います。


↑『SIGMA Photo Pro 5(SPP5)』でオート現像
SPP5のオート現像は、極端な現像(Fill Lightを多めに上げる)をしてくるケースが多いです。この写真も少し明るすぎる結果に。
オートよりも、調整パレット上部の「X3F」をクリックして、【彩度+0.2,シャープネス-0.5,カラーモード「ニュートラル」】に設定して現像すると、安定するのでおすすめです。


↑『SIGMA Photo Pro 5(SPP5)』でカスタム現像 【 Colorニュートラル,彩度+0.2,シャープネス-0.5 &仕上げで微調整 】
自分的にカラーモードは「ニュートラル」一択。他のカラーモード(スタンダードやビビッド)にすると、色が飽和(特に水色シアンや、赤色Rの成分)してベタっとした部分が出てきてしまうことが多いです。
「ニュートラル」にすると、彩度が寂しい感じなので+0.2にしました。シャープネスは0だと線が太くボケも汚く出るので、-0.5に。ほとんどの写真で、この設定でOKでした。
あとは微調整で、コントラスト+0.1,ハイライト+0.3して、仕上げました。


↑『SIGMA Photo Pro 5(SPP5)』でカスタム現像 【 ひとつ上の写真にカラー調整「2C」を加えて現像 】
カラー調整しなかった場合、DP2xは、少し赤みが強い印象の写真になることが多いです。昭和的な雰囲気で悪くないと思いますが、その赤みを抜いて現像したのが、この写真です。
具体的には、カラー調整のところを「2C」にして現像しました。赤みは抜けたのですが、草木の発色は寂しくなりました。
草木の発色はそのままで、赤みだけ取るというのは、SPP5上では難しく、彩度やカラーパレットを色々いじってみましたが、そのたびに色のバランスが崩れてしまい、 この現像が限界でした。色のバランスを重視すると、「カラーパレットは全くいじらない」のが現状SPP5の唯一の選択肢かもしれません。※色が混在していない写真の場合、いじれます。


ここから下は、別売り現像ソフト『SILKYPIX Pro 5』(市川ソフトラボラトリー社)での現像です。


↑『SILKYPIX Pro 5』でオート現像
オート(初期値設定)だと、赤が朱色っぽい感じに。たぶん、SILKYPIXのデフォルトは、肌色優先な色味設定なのだと思います。彩度も高めです。


↑『SILKYPIX Pro 5』でカスタム現像
SYLKYPIXは、ホワイトバランスを「色温度」と「色偏差」で細かく設定できて、バランスも崩れにくいので、思い描いた色味に仕上げられました。
これが自分の記憶している現場の雰囲気に、一番近いです。
ノイズリダクションも限界まで少ない設定にできるので、付属のSPP5以上に線の細い画質(看板や掲示物、のれん等の文字が浮き出ずに済む)にできました。


『SILKYPIX Pro 5』でカスタム現像 【 ひとつ上の写真に赤みを加えて現像 】
「SPP5で現像した雰囲気」に似せるために、ホワイトバランスを調整して、夕日の赤みを付けてみました。
SPP5でSILKYPIXの色を再現するのは難しい(SPP5では色の調整自体が難しく、色が混在した写真ではデフォルトが無難)ですが、逆にSILKYPIXではSPP5似にも調整していくとができます。色のバランスも崩れずしっかりしていると思います。


以上あくまで、私が試行錯誤した範囲内での考察です。

あと、自作の「DP2x用のSILKYPIX現像パラメータファイル(テイストファイル)」を置いておきます。初めて使う時に、いい感じのパラメータにするのに結構大変なので、現像の参考かお役に立てれば。(体験版でも使えると思います)

『SILKYPIX Pro 5』のメニュー「パラメータ→テイストの登録→全カテゴリ」で、このテイストファイル(拡張子STF)を「インポート」すると使えます。
「DP2x-Kitao_Nakamura.ZIP」(クリックでダウンロードできます。ZIP解凍して使ってください。中身「DP2x-Kitao_Nakamura.STF」)
 −このテイストは、ダイナミックレンジ「やや広め(2.00)」、トーンカーブ「ローキー」、輪郭強調弱め(値5)、ノイズ処理弱め(値12)が肝となっています。
   これでフォビオンらしさが出てくれていると思います。あと、彩度は色が飽和しないように少し抑え目にしました。
 −ISO400以上や暗部の多い写真の場合ノイズが目立つかもしれません。そのときは「偽色抑制」を上げてください。
   (偽色抑制を上げると、そのぶん精細感は減ります。写真を縮小して使う場合、偽色抑制を上げなくても意外に大丈夫で、精悍な写真になります)
 −写真によっては、SPP5よりも暗めになるときがあるので、その時はSILKYPIXの「露出補正」で明るくしてください。
   それ以外は、このテイストで結構安定して手軽に現像できると思います。

『SILKYPIX Pro 5』は、ダウンロード版が2万7000円(パッケージ版3万3000円)でちとお高いのと、動作パソコンも速いものが必要です。購入検討する場合、公式ホームページから体験版がダウンロードできるので、購入の前には必ず問題なく動作するかを確認してみてください。

『SILKYPIX Pro 5』公式ホームページ(体験版ダウンロードできます。現在Windows版のみ。Mac版は開発中のようです)
http://www.isl.co.jp/SILKYPIX/japanese/special/dsp5/

SILKYPIXは、ノイズ抑制処理(ドットをぼかしてノイズを消す)が、他の現像ソフトよりも最小限に弱く設定できるので、そこが特にDPシリーズに向いていると思います。
シグマの『DP2x』は、オート撮影には向かないカメラですが、小型でマニュアル撮影はしやすく、独特の高画質で気に入っています。
マイナーなカメラですが、DPシリーズ長く続いて行ってほしいです。
 


                                                                                                     2011.11.26更新


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